家では静かなのに、散歩に出ると人や犬、自転車に向かって吠えてしまう。すれ違うたびにヒヤッとして、散歩の時間が気の重いものになっている飼い主さんもいるかもしれません。
散歩中の吠えには、犬なりの理由があります。この記事では、吠える理由をタイプ別に整理し、吠えにくくするための対策と、少しずつ慣らしていく練習方法をまとめました。
散歩中に犬が吠える主な理由
| タイプ | よくある様子 | 犬の気持ち |
|---|---|---|
| 警戒・怖さ | 知らない人や犬、自転車、大きな音に向かって吠える。体が固まる、後ずさりする | 「近づかないで」「怖い」 |
| 興奮・うれしさ | 外に出た瞬間からテンションが高い。しっぽを大きく振りながら吠える、引っ張る | 「楽しい!」「早く行きたい」 |
| あいさつ | 顔見知りの犬に短く「ワン」と吠える | 「こんにちは」 |
| 要求 | 立ち止まって飼い主を見ながら吠える | 「おやつがほしい」「あっちに行きたい」 |
あいさつ程度に短く吠えるだけなら、大きな問題ではありません。困りごとになりやすいのは、警戒や怖さから吠えるケースと、興奮しすぎて吠えるケースです。
吠えにくくするための基本の対策
① 吠えない距離を保つ
散歩中の吠えの多くは、相手との距離が近すぎることが原因です。人や犬が見えたら、道の端に寄る、方向を変える、少し遠回りするなどして、愛犬が吠えずにいられる距離を保ちましょう。
相手の犬に無理に近づけて慣れさせようとすると、かえってストレスが強くなり、噛みつきなどのトラブルにつながることもあるので注意が必要です。
② 吠える前に気をそらす
吠え始めてから止めるより、吠える前に気をそらすほうがずっと簡単です。相手に気づいて体がこわばったり、じっと見つめたりしたら、名前を呼ぶ、おやつを見せる、「おすわり」の指示を出すなどして、飼い主に注意を向けてもらいます。
③ 散歩前に落ち着く時間をつくる
出発前から興奮していると、外に出た瞬間に吠えやすくなります。玄関で少し座って待ってもらい、落ち着いてからリードをつけて出発するようにしましょう。
④ 刺激の少ないルート・時間帯を選ぶ
車や人通りの多い道、ほかの犬とよく会う時間帯は、敏感な犬にとって負担になります。静かな道や、人の少ない時間帯を選ぶだけでも、吠える回数が減ることがあります。
⑤ 引っ張ったら立ち止まる
吠えと一緒にリードを強く引っ張る犬もいます。引っ張ったときに飼い主がついていくと、犬は「引っ張れば進める」と覚えてしまいます。
引っ張ったら立ち止まり、リードがゆるんだら歩き出す、をくり返しましょう。
⑥ 吠えたときに大声で叱らない
吠えたときに大きな声で叱ると、犬は「飼い主も一緒に吠えている」と受け取り、かえって興奮することがあります。落ち着いて、静かにその場から離れるほうが効果的です。
少しずつ慣らす練習
警戒心から吠える犬には、苦手な相手を「見ても大丈夫」と覚えてもらう練習が役立ちます。
- 吠えないギリギリの距離から始める:人や犬が遠くに見える、吠えずにいられる距離で立ち止まります。
- 静かにしていられたらごほうび:相手を見ても落ち着いていられたら、すぐにほめて、おやつをあげます。
- 少しずつ距離を縮める:数日〜数週間かけて、少しずつ距離を縮めていきます。吠えてしまったら、距離を戻してやり直しましょう。
ほかの犬に吠える場合のすれ違い方については、犬が他の犬を見ると吠える理由と対策でくわしく解説しています。
こんなときは専門家に相談を
- 吠えるだけでなく、うなる、飛びかかる、噛もうとする
- 急に散歩中に吠えるようになった、散歩をいやがるようになった(痛みや体調不良が隠れていることもあります)
- 自分たちで練習してもなかなか変わらない
体調の変化が気になるときは動物病院に、しつけの面で困っているときはドッグトレーナーに相談してみましょう。
まとめ
散歩中の吠えは、警戒・興奮・あいさつ・要求など、さまざまな気持ちから起こります。まずは吠えない距離を保つことと、吠える前に気をそらすことから始めてみてください。
小さな「吠えずにすれ違えた」を積み重ねていくと、散歩の時間は少しずつ穏やかになっていきます。
ほかの場面の吠えについては、犬が吠える原因と対策|場面別に原因がわかる、吠え対策のまとめで一覧にしています。


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