猫のベッドは、100均の材料でもそろえられるのでしょうか。結論からいえば用意はできますが、素材の選び方と置き方で安全性も使い心地も大きく変わります。
ダイソーの公式サイトでは、税込330円〜1,100円のペットベッドが紹介されています。クッションや座布団、カゴを組み合わせて手作りする方法も広く知られています。
ここでは、動物病院や獣医師監修の情報をもとに、100均で猫ベッドを整える流れを6つの段階に分けてまとめました。品ぞろえや価格は店舗・時期によって変わるので、売り場で確認してください。
作る前に:ひもや綿を飲み込んだかもしれないとき
手作りのベッドには、ひも、糸、リボン、中綿など、猫が口に入れやすい部分が混ざりがちです。
なかでもひも状のものは、腸をたぐり寄せるように傷つけ、重い腸閉塞につながることがあると動物病院が注意を呼びかけています。
口からひもが出ていても、引っ張らないでください。飲み込んだ可能性があるときや、何度も吐く、水を飲んでも吐く、ぐったりしているといった様子があるときは、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
誤食から時間がたつほど処置の選択肢は限られていきます。「少し様子を見よう」と待つより、先に電話で相談するほうが安心です。
ステップ1 いつもの寝場所と寝姿を観察する
ベッドを用意する前に、2〜3日ほど猫がどこで、どんな姿勢で寝ているかを見てみてください。
丸まっているのか、体を伸ばしているのか、壁や箱のふちに体をくっつけているのかによって、合う形が変わります。
獣医師監修の情報では、猫は体が何かに触れていると安心しやすく、ドーム型など周りが囲まれた寝床を好むとされています。見晴らしのよい高い場所を好む面もあります。
丸まって寝る猫にはふちのあるカゴ型、伸びて寝る猫には平らなマット型。いつもの寝姿に近い形を選ぶと、使い始めてもらいやすくなります。
ステップ2 丸まったときの大きさを測る
寝姿がわかったら、丸まったときの直径と、伸びたときの長さを測ります。寝ている猫を起こさないよう、そばにメジャーを置いて目で比べるくらいで十分です。
丸まって寝るタイプなら、測った直径に数センチの余裕を足した内寸がひとつの目安になります。大きすぎると囲まれ感が薄れ、小さすぎると体がはみ出して落ち着きません。
売り場では、カゴや座布団の外寸だけでなく、内側の底の広さも見ておきましょう。ふちが厚いものは、見た目より寝られる面積が狭くなります。
ステップ3 売り場で素材と形を選ぶ
100均で手に入りやすいのは、ペットベッドそのもののほか、クッション、座布団、布製やプラスチックのカゴ、フリースのブランケットなどです。選ぶときは、次の点を確かめると失敗が減ります。
- ひも、タッセル、ボタン、ポンポンなど、かじって取れそうな飾りがない
- 中身が細かい粒ではなく、破れても散らばりにくい
- カバーが外せる、または洗濯できると表示されている
- カゴの場合、爪や足先が引っかかる粗い編み目やすき間がない
- 開封したとき、強いにおいが残っていない
クッションをかじったり、前足で掘ったりする癖がある猫には、中綿が出てくるクッション類は向きません。薄手のマットやブランケットだけで組むほうが安全です。
季節で素材を替える方法もあります。夏は熱のこもりにくい接触冷感素材、冬はフリースなど保温性のある素材とドーム型の組み合わせが、置き場所の工夫とあわせて紹介されています。
ステップ4 針と糸を使わずに組み立てる
手作りというと裁縫を思い浮かべるかもしれませんが、縫わない組み方でも形になります。
縫う場合は、猫のいない部屋で作業してください。針を落とすと猫が口にする恐れがあるので、使った本数を作業の前後で数えておくと安心です。
縫わずに作る場合の一例は、次の流れです。
- 布製のカゴの底に、サイズの合う座布団かクッションを敷く
- その上にフリースのブランケットを重ね、ふちに沿って軽くたるませる
- ブランケットの端はカゴの外側へ回し、猫がくわえて引き出しにくくする
輪ゴムや安全ピン、両面テープでの固定は避けましょう。外れたときに、誤飲やけがの原因になりやすいからです。
複数のクッションを縫い合わせる作り方を選んだ場合は、洗濯のたびに縫い目のほつれを確かめてください。ほつれた糸も、ひも状の異物になりえます。
ステップ5 置き場所を決める
どこに置くかは、素材と同じくらい使ってもらえるかを左右します。静かで人通りが少なく、少し薄暗い場所が向いているとされています。
家族がよく通る通路やドアの前は避け、飼い主の気配が届くリビングの隅などが候補になります。
高い場所を好む猫なら棚の上もよいのですが、シニア猫や足腰の弱った猫には、無理なく登り降りできる低めの位置やステップを用意してあげてください。
暖房器具のそばに置くなら、低温やけどに注意
動物病院の解説によると、44℃で約6時間、46℃で約1時間触れ続けるだけでも低温やけどが起こりうるとされています。
ホットカーペットやペット用ヒーターと組み合わせるときは、低めの温度に設定し、タオルなどをはさんで直接触れないようにします。暑くなったら自分で移れるよう、温めていない場所もすぐそばに残しておきましょう。
湯たんぽを使う場合は、厚手のカバーで包みます。皮膚が赤い、同じ場所をしきりになめるといった様子があれば、軽く見えても早めに動物病院で診てもらってください。
ステップ6 使い始めの1〜2週間を見守る
新しいベッドを置いても、すぐに入ってくれるとは限りません。しばらくは今までの寝床を片づけず、並べて置いておくと移りやすくなります。
猫がいつも寝ている毛布や、飼い主が使っていたタオルを1枚入れておくのもひとつの方法です。なじみのあるにおいが、中に入ってみるきっかけになります。
抱き上げて無理に入れるのは控えめに。置き場所を変えたいときは、数日ごとに一か所ずつ試すと、どこを気に入るかが見えてきます。
寝る前になると甘えてきて、ベッドより飼い主のそばで眠りたがる猫もいます。その理由は「猫が寝る前に急に甘えてくる理由」で詳しく紹介しています。
使い始めたら、週に一度はベッド全体を見てください。かじった跡、ほつれ、中綿の飛び出し、カゴの割れがないかがチェックの目安です。
傷みを見つけたら、つくろって使い続けるより交換を選ぶほうが、誤飲のリスクを減らせます。
手作りと市販品、迷ったときの考え方
手作りのよさは、猫の寝姿や部屋の広さに合わせて調整しやすいことです。
一方で、かじる癖が強い猫や、子猫のように何でも口に入れる時期には、飾りのない市販のペットベッドやシンプルなマットのほうが管理しやすい場合もあります。
100均のペットベッドを選ぶときも、見るポイントは手作りと変わりません。取れそうな部品がないか、洗えるか、サイズが合うかを売り場で確かめてください。
ベッドまわりの誤飲やいたずらへの備えは「100均でできるペットの安全対策」、食器選びは「猫の餌入れを100均で選ぶコツ」でもまとめています。


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