犬の餌入れは100均でもいい?|子犬・成犬・シニアで変わる器と台の選び方

犬の餌入れは100均でもいい?|子犬・成犬・シニアで変わる器と台の選び方 100均×ペット

同じ100円の器でも、生後3か月の子犬に合うものと、12歳のシニア犬に合うものは違います。

かじる力、食べる勢い、首や足腰の状態が、年齢とともに変わっていくからです。

この記事では、100均で犬の餌入れや食器台を選ぶときの考え方を、子犬・成犬・シニアの3つの時期に分けて整理しました。動物病院や獣医師監修の情報をもとに、もふもふ百科編集部がまとめています。

100均の餌入れで足りること、足りないこと

フードと水を入れて、毎日洗えればよい。器の役目をそう考えるなら、100均の品でも十分に用は足ります。

一方で、重さや滑りにくさ、高さの選択肢は、ペット用品店の品に比べると限られがちです。犬の体に合わないと感じたら、器だけ100均にして、台や滑り止めは別に用意する組み合わせも考えてみてください。

なお、品ぞろえや価格は店舗や時期によって変わります。この記事では特定の商品ではなく、売り場で見るべき点を中心に書いています。

食後にこんな様子があれば、すぐ動物病院へ

器選びの話に入る前に、食事のあとに起こりうる緊急の状態を確認しておきます。

胃拡張・胃捻転症候群は、胃がふくらんだりねじれたりする病気で、命にかかわることがあります。ダクタリ動物病院は、吐きたそうにするのに吐けない様子をもっとも特徴的な症状として挙げています。

  • 吐こうとしているのに、何も出てこない
  • お腹がふくらんで張っている
  • よだれが多い、呼吸が苦しそう
  • ぐったりして立てない

こうした様子があれば、時間帯にかかわらず、すぐにかかりつけや夜間の動物病院へ電話してください。様子を見ているあいだに状態が進むことがあります。

大型犬や胸の深い犬に多いとされますが、ダクタリ動物病院はシニア期のミニチュア・ダックスフンドでもよく見られると紹介しています。小型犬だから安心、とは言い切れません。

また、器の破片やかじり取ったプラスチックを飲み込んだかもしれないときも、大きさにかかわらず動物病院に連絡して指示を受けましょう。自宅で無理に吐かせるのは、食道や胃を傷つけるおそれがあるため避けてください。

子犬の時期は「かじっても割れにくい」を最優先に

子犬は、目の前にあるものを口で確かめます。食べ終わった器をくわえて振り回したり、ふちをかじったりするのはよくあることです。

器の素材と形

この時期は、落としても割れにくい素材を選ぶと安心です。薄いプラスチックの器は、かじると欠けて小さなかけらになりやすいので、ふちに歯形がついてきたら早めに替えましょう。

陶器は重くて動きにくい反面、落とすと割れます。床が硬い場所で使うなら、割れたときの破片の片づけまで考えておくと慌てずにすみます。

口の小さな子犬には、深すぎない器が向いています。底のほうのフードに届かず、器に顔をぐいぐい押しつけるようなら、浅めのものを試してみてください。

高さは「あとで変えられる」形にしておく

子犬は数か月で体の大きさが変わります。最初から高さの決まった食器台をそろえるより、器を置く台の高さを調整できる形にしておくほうが無駄がありません。

たとえば、厚みのある滑り止めマットや、重ねて高さを変えられる台の上に器を置く方法です。成長に合わせて、月に1回くらい食べる姿勢を見直すと変化に気づきやすくなります。

成犬の時期は、食べ方のくせから選ぶ

体の大きさが落ち着いたら、高さを決めやすくなります。獣医師監修の記事では、4本の足でまっすぐ立ち、口を少し下げた位置が食べやすい高さの目安とされています。

立った姿勢で口元までの高さを測り、それより少し低い位置に器のふちが来るように調整すると、目安に近づけやすくなります。

一気に食べてしまう犬

早食いは、吐き戻しや肥満につながりやすいと、ペット用品メーカーのリッチェルも説明しています。同社は、食事にかける時間の目標を5〜10分程度としています。

100均でも、内側に凹凸のある器が見つかることがあります。ただし複雑な形ほど洗いにくくなるので、まずは凹凸が少なく、指やスポンジが奥まで届く形から試すのがおすすめです。

食べ方の工夫は、犬の早食いの理由と工夫をまとめた記事でも紹介しています。

器を鼻で押して動かす犬

軽いステンレスやプラスチックの器は、食べているうちに床を滑っていきがちです。底に滑り止めのゴムがついたものを選ぶか、器の下に滑り止めシートを敷いてみてください。

滑り止めシートは、かじって破いていないかもときどき確認しましょう。ゴムやシートのかけらも、誤飲の原因になります。

大型犬・胸の深い犬と高い食器台

「台で高くすれば体にやさしい」とは、必ずしも言えません。獣医師が監修するカインズの記事では、大型犬や胸の深い犬種で高い台を使うと、かえって病気のリスクを高めるケースもあると紹介されています。

米国獣医外科学会(ACVS)も、高い位置での給餌を胃拡張・胃捻転のリスク要因として指摘する見方があることを紹介しています。大型犬の台の高さは、自己判断で上げる前に、かかりつけの獣医師に相談すると安心です。

シニアの時期は、首と足元の負担を減らす

年を重ねると、床に置いた器へ頭を深く下げる姿勢がつらくなることがあります。食べている途中で何度も顔を上げる、前足を広げて踏ん張っている、といった様子は、高さを見直すきっかけになります。

獣医師監修の記事では、シニアや子犬など胃からの逆流を防ぐ筋力が弱い場合、下を向いて食べると逆流しやすくなるとも説明されています。

足元が滑らないことも同じくらい大切

器の高さを合わせても、床で足が滑ると踏ん張りが効きません。器の周りに、犬が立つ範囲までカバーできるマットを敷いてあげてください。

100均の台を使う場合は、犬が体を寄せたときにぐらつかないかを手で押して確かめます。軽い台が倒れて器ごとひっくり返ると、それだけで食事を怖がるようになることもあります。

鼻の短い犬種なら、どの年齢でも

フレンチ・ブルドッグやパグのような短頭種は、低い器から食べようとすると、のどが圧迫されやすいとされています。年齢にかかわらず、少し高さを出し、口の広い浅めの器を選ぶと食べやすくなります。

時期ごとの見直しポイント早見表

時期器選びで優先すること高さ・置き方見直したいサイン
子犬割れにくく、欠けにくい素材。浅めの形調整できる台やマットで少しずつふちの歯形、器に顔を押しつける
成犬食べるスピードと、器を動かすくせに合わせる立った口元より少し低め。大型犬は獣医師に相談吐き戻し、器が床を滑る
シニア軽すぎず、口が広く取りやすい形首を下げすぎない高さ+滑らない床途中で顔を上げる、前足を踏ん張る

どの時期でも、器は食事のたびに洗う

米国食品医薬品局(FDA)は、ペットの食器や計量スプーンを、使うたびに洗剤とお湯で洗うようすすめています。

器のぬめりは、細菌がつくるバイオフィルムという膜だと説明されています。プラスチックやステンレスの器は細かな傷がつきやすく、その傷に汚れが残りやすい点にも注意が必要です。

スポンジでこすっても落ちない傷やくもりが目立ってきたら、100均の器は新しいものに替えるタイミングです。予備を1つ用意しておくと、洗って乾かすあいだも困りません。

購入するときは裏面の表示で、素材や耐熱温度、食器洗い乾燥機が使えるかを確認しておきましょう。熱湯をかけてよいかどうかも、この表示で判断できます。

器を替えたら、最初の数日は食べる様子を見る

器の形や置き場所が変わると、においや音を気にして食べ始めるまで時間がかかる犬もいます。最初の数日は、前の器を近くに残しておくと移りやすくなります。

器を替えても食欲が戻らない、食べたあとに吐く、といった様子が続くなら、器ではなく体の問題かもしれません。早めに動物病院で相談してください。

食後の過ごし方は犬が食後にそわそわするときの記事も参考になります。

猫と暮らしている方は、猫の餌入れを100均で選ぶ記事もあわせてご覧ください。猫は犬とは気にするポイントが少し違います。

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